皆伝 〜無人島への1本〜

 生もと純米吟醸酒「大七皆伝」が商品として誕生したのは平成2年、弊社の最高峰だった極上生一本(現・宝暦大七)を初めて世に送った翌年のことです。まず少量で最高の純米大吟醸仕込みを極めた上で、ようやく量的に拡大できる純米吟醸酒に踏み切ったのです。 大七が「吟醸」を名乗る以上は、明白な高級酒の刻印が刻まれているのでなければならない、血統の違いを感じさせるものでなければならない、と弊社は考えました。だからこそ、量販酒の精白度合いを高めて“中吟”をつくり出すというボトムアップの商品開発ではなく、まず最高を極めた上で、その手法や美点を市販吟醸規格に落とし込むというトップダウンの手法が不可欠だったのです。もちろんその過程で「皆伝」独自の個性をも盛り込みつつ、慎重に大七流の純米吟醸酒仕込みを練り上げ、完成度を高めていきました。
 そんな誕生の経緯が、「大七皆伝」の品格に現れています。軸足はあくまでも“吟醸酒”に置きながら、“生もと純米酒”らしい豊饒感、熟成感もあって、冷酒とお燗と、飲み方の許容度も幅広く持っています。料理との相性も、繊細な前菜からヘビーなメイン・ディッシュまで、1本でまかなえるようなオールマイティーさがあります。おそらく発売以来、もっとも多くの方々から、もっとも多くの場面で称讃を博してきた商品でしょう。
 「もしも無人島に1本だけ日本酒を持っていくことが許されるとしたら?」−「皆伝」は有力な候補である、と弊社は考えます。

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